1970年生まれ。結婚を機に帰省し、メーカーへ入社。平社員で入社して9年で取締役(平→課長→次長→部長→常務→専務)/激動の時代を生き抜く、人としての器を広げるための情報をXで発信中!/成功論/リーダー論/心のスキルアップ/コミュニケーション術/趣味:ピアノ・筋トレ・サウナ・愛犬ヾ(・ω・*)なでなで
「もったいない」を捨てて損失を回避!サンクコストを正しく見極める方法
「せっかくここまで頑張ったのに…」「お金を払ったんだから最後まで…」。
私たちは、これまでの努力や投資を無駄にしたくないという心理から、サンクコスト(埋没費用)にとらわれ、不合理な判断を下してしまいがちです。サンクコストとは、すでに費やした時間、お金、労力のうち、何をしても回収できないもののことです。
この記事では、サンクコストの罠にはまらず、冷静に損失を最小化するための思考プロセスと、具体的な成功事例を紹介します。
あなたは大丈夫?サンクコストの罠にはまる心理
コンサートのチケットを自分で買った場合と、懸賞で当たった場合とを想像してみましょう。
- 懸賞で当たった場合: 体調が悪ければ、迷わず家に帰る人が多いはずです。
- 自分で買った場合: 「せっかくお金を払ったのだから」と、無理をしてでも出かける人が増えます。
冷静に考えれば、どちらの場合もチケット代はすでに支払われています。しかし、自分の努力や金銭的投資が絡むと、人は「もったいない」という感情に流され、不合理な行動を取ってしまいます。
サンクコストを正しく見極める4つの思考プロセス
サンクコストを捨て、損失を最小化するためには、感情ではなく論理的な思考が必要です。以下の4つのステップに沿って判断しましょう。
-
状況判断
感情を抜きにして、今の状況を客観的に分析します。
「現状で何が起きていて、手元には何があるか?」を整理しましょう。 -
残り時間(デッドライン)の確認
「この問題はもう終わってしまったことか?」「まだ時間があるなら、いつまでか?」を確認します。
時間が経てば経つほど、状況は悪化する可能性があることを念頭に置きましょう。 -
最善の答えを導き出す
現状と残り時間を踏まえ、損失を最小化するために「何を優先すべきか?」を考えます。
そのためには「何を捨てるべきか?」を明確にし、最も合理的な答えを見つけ出します。 -
即座に行動
導き出した最善の答えに沿って、ためらわずにすぐに行動を起こします。
サンクコストを捨てる成功事例
数ヶ月前に発売した新製品A(原価1,200円)が好調だったため、販売を拡大しました。しかし、競合がより高性能な新製品Bを1,000円で発売。新製品Aの売れ行きは急減し、大量の在庫を抱えてしまいました。
プロセスに沿った判断
- 状況判断: 製品A(原価1,200円)は、高性能な競合品(1,000円)には勝てない。大量の在庫を抱えている。
- 残り時間: 時間が経てば、さらに状況が悪化するため、早急な対策が必要。
- 最善の答え: 損失を最小化するため、在庫を処分することを最優先にする。市場調査の結果、600円なら売れると判断。原価を割っても販売する。
- 行動: 製品Aの価格を600円に変更し、即座に販売を開始。
結果: 原価を割ったものの、大量の在庫をさばくことができ、被害を最小限に抑えることができました。
プロセスに従わなかった場合
- 「原価より安く売るのは嫌だ…」「原価と同じ1,200円なら売れるかも」と考え、判断を先延ばしにする。
結果: 製品Aは売れず、大量の在庫は不良在庫となり、損失はさらに拡大しました。
「もったいない」という感情は、私たちの判断を曇らせ、さらなる損失を生み出します。サンクコストを正しく見極める思考法を身につけ、より合理的な意思決定を行いましょう。
0 件のコメント:
コメントを投稿